金利について正確にわかる人はいるだろうか?
単純に言えば、お金を貸す、借りるときに元本につく利子のようなものです。
例えば、銀行から100万円を1%の金利で借りるとします。
すると、1年で、101万円のお金を返さなければいけません。
逆に銀行からすれば、ただ貸すだけで1万円も儲かるわけです。ですから、金利の高い低いかのどちらが良いかは、立場によって変わるといえます。
実際には、現在の普通預金や定期預金の金利は、0.01%や0.001%など超低金利ですので、お金を銀行に預けていてもあまり増えないなと感じる人が多いと思います。
では、そもそも銀行が設定している金利とはどうやって決まっているのでしょう?
それは、日本銀行が決めているのです。
日本銀行とは、一般の銀行にお金を貸したり、出したりする銀行のことです。いわゆる日本銀行対銀行のやり取りによって、金利が動くのです。
1994年までは、公定歩合制度という制度で、日本銀行が金利を設定して、すべての銀行へお金の貸付を行っていました。
すると、銀行が借りる金利は同じですので、だいたいどこの普通預金の金利も横並びになるというわけです。
しかし、現在では、日銀が行う「金融政策決定会合」によって市場の金利を調整する方針を決定し、これによって公開市場操作を行うことによって金利をコントロールしているのです。
公開市場操作とは、日銀が各銀行に供給するお金の量を調整することです。
この調整は日銀のみが行えて、この公開市場操作によって、日銀は日本の市場全体に出回るお金の量をコントロールするのです。
お金の量と金利が関係あるの?と思いますが、一般的に、市場にお金が増えれば金利は下がり、逆に市場にお金が減れば金利は高くなる傾向にあります。
例えば、市場にお金があると、会社やそこで働いている会社員にお金が増えるので、人々はわざわざ高い金利でローンを組まなくなります。
すると、銀行はローンの借り手を増やすために、金利を減らすようになります。
逆に、市場にお金が足りないから、金利が高くても貸してほしい。という企業や個人が増えるので、金利が高くなるというわけです。
こうやって、市場に出回るお金の量を調整することで、金利の動向を調整するのです。
ここまで、金利の基礎について述べてきましたが、改めて、金利には短期金利と長期金利の2種類があります。
短期金利は、普通預金や1年未満の定期預金の金利に影響のある金利のことです。これは、先ほど述べた公開市場操作によって変動を受ける金利のことです。
長期金利は、ローンや1年以上の定期預金の金利に影響のある金利のことです。これは、今までの述べたものとは異なる仕組みで決まってくる金利です。
それは、市場で売買される「10年ものの国債」のことです。つまり、国が借金をして10年後、返しますよという商品だと思ってください。国が返すので、その国が破綻しなければほとんど返ってくるような安全な資産と言えます。
そして、長期金利は、この10年ものの国債の金利に影響して動くとされています。特に、住宅を購入するときには影響があるので、長期金利には注目するとよいでしょう。
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